問題 手のひらを上にして、グーの状態から片手で指折り数を数えるといくつまで数えられますか。
片手で指折り数えるのはふつう5までで、グーの状態から一本一本指を立てて1から5までを数えます。ところが理屈の上では、同じグーの状態から指を立てて数えると31まで数えられます。両手があれば1023まで、両手両足なら104万8575まで数えられます。
まずはその理屈から解説します。5本の指は立てるか立てないかのどちらかです。すると、親指は立てるか立てないかの2通り、人差し指も同じく2通り、中指も薬指も小指もそれぞれ2通りあります。したがって 2^5 通りあります。まったく指を立てない場合を除けば 2^5-1=31 通りです。(重複順列の応用)
この理屈に従えば、両手の場合は 2^{10}-1=1023 通りです。
両足も含めれば 2^{20}-1=1048575 通りということになります。実際に可能なのは両手までだと思いますが、足指が器用に動かせる人なら両足が使えるかもしれませんね。
でも実際に数えようとすると問題が生じます。ハンドサインというのがあり勘違いされてしまうからです。「4」を表現するのは躊躇われます。ここでは次のように表現します。
約束 ●は指を立てることを意味します。
仕組みは2進法です。親指1、人差し指2、中指4、薬指8、小指16 として指を立てた数を足したのが表す数です。上の表の●に従って指を立てると右の列の数になります。ビッグボスのハンドサインは親指と小指を立てているので17を表していることになります。
最初の問題の条件を緩めると片手だけでもっと多く数えられます。2^7-1=127 までは、はっきりと区別がつく形で表現できます。表裏と上下を利用します。私が気づかないだけで、もっと多く数えることができるかもしれません。よかったら考えてみてください。▢