3,141,592,653,589,793,238
このような3桁区切りの数字は、日本語では非常に読みにくいですよね。私は、6桁 793,238以上になると直ぐには読めません。5桁 93,238までなら1万円と同じ桁なのですぐに読めます。
最初に挙げた金額 3,141,592,653,589,793,238円は
314京1592兆6535億8979万3238円です。
(京はケイと読みます。スーパーコンピューターの京です)
多分、多くの人は 一、十、百、千、万、十万、百万、… 、百京とやって読んだと思いますが、あなたは如何だったでしょうか。算数でそのように習っていたのなら、教え方に問題があるかと思います。知人の日本語学校でもやっている方法で、合理的に教えてほしいと思います。
その方法は、4桁区切りにして読むというものです:
「4桁の数3238が読める」ことと「大きい数の単位 小さい方から万、億、兆、京、…を知っている」ことを前提にします。京まで覚えていれば十分だと思います。※1
読む手順:①下から4桁ずつ区切る: 314´1592´6535´8979´3238
②プライム「´」を下から順に万、億、兆、京と読む
③京の前にある3桁の数をふつうに読み、京も読む:三百十四ケイ
④兆の前にある4桁の数をふつうに読み、兆も読む:千五百九十二チョウ
⑤以下同様に読む
すると、314京1592兆6535億8979万3238 と読めます。
試しに次の数を読んでみてください:627000030020391
読み方は、627´0000´3002´0391 と区切って、
六百二十七兆三千二万三百九十一です。
このように、日本語では3桁区切りではなく、4桁区切りで表記する方が合理的なのです。3桁区切りは、英語などの西洋言語で読みやすくなっています。
試しに、3,141,592,653,589,793,238を読んでみると、コンマ「,」は下から
thousand, million, billion, trillion, quadrillion と読み、3桁の数をふつうに英語読みすればいいのです。「three quadrillion one hundred forty one trillion (and so on) eight 」となります。
明治になり、誰かが、渋沢栄一とか福沢諭吉辺りが、欧米列強に追いつけ追い越せの勢いで日本文化を無視して、西洋を真似て3桁区切りにしたのが大きな間違いだったのです。※2
いまからでもいいから、4桁区切りにプライム(コンマと区別するため)をつけるようにすればいいのにと思います。※3▢
※1 京より大きい単位を使ったことも日常生活で聞いたこともありません。クイズなどで無量大数が出てくるくらいでしょうか。尚、無量と大数を分けるという説もあります。
※2 検索したら見つかりました。『どうして3桁ごとに区切るの?』
http://gains.net-school.co.jp/1772/
気になる人は、こちらをご覧ください。
※3 「′」は、数学では「プライム (prime)」と読みます。尚、ダッシュは明治か大正時代に、東京帝国大学から広まったのだとみています。その理由は、私の知っている東京大学出身の数学者たちは、日本語で説明しているときには「ダッシュ」と読み、英語で説明しているときには「prime」と読むからです。
[補足] 検索したら、こういうのが見つかりました。参考までにどうぞ。
加藤 初弘 という方が2020.5.15に書かれています。論文のようです。
『記号「'」のはじまりとアクセント
― 数学記号の時代的・文化的成り立ち ―』
http://www.szr.yamanashi.ac.jp/lab/kato/sousi/accent2020b.pdf