数学で三等分問題ときたら「角の」三等分問題が頭をよぎる人が多いと思います。今回の話はその問題ではないのですが、この話もしようと思っているので軽く触れておきます。
【角の三等分問題】「一般に角の三等分は作図可能か」
この問題は解決されていて不可能です。ここで注意することは作図の定義ですが、これについては『数学事始め』10.14「基本作図」をご覧ください。不可能であることを証明するときにガロア理論が使われます。
(ここから本題)
みなさんはタオルをどのように畳んでいますか。半分の半分の半分と畳みますか、それとも半分の半分にしてから丸めますか。私は半分の半分にしてから3つ折りに畳んでいます。タオルや手紙の3つ折りはおおよそで問題ないのでらくなのですが、長方形の紙をきっちり三等分するとかいう場面はときどき身近に起こると思います。縦または横が3の倍数の長さなら問題ないのですが、そう都合のいい紙というのはありませんね。そういうときどうするかというのが話のテーマです。
問題 縦14㎝、横21㎝の長方形を3等分し縦が21㎝の短冊を3枚作ってください。
この問題を解くカギは『理一の数学事始め』12.2 なので多くの人が知識として持っているのですが、そうかんたんに気づかないと思います。こういうのは時間が掛かっても気づくのが大切だし、気付かなくても解答をみて理解することが大切です。どのように考えて知識を使ったかが理解できればそれは知恵になると同時に知識の深い理解になります。
解答 図が答えです。3等分しやすい長さ(15と18)を斜めに測り取り三等分点(黒点)を取ります。これを2組取って線で結んだのが切り取り線(赤線)となります。
今度このような困難があってもかんたんに解決できますね。
数学はたのしむものです。『まちがったっていいじゃないか』
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