角度問題をいじっているときに思いついた問題です。まずは解いてみてください。
問題 下図のようにユークリッド平面上の半直線OX, OY上にOA=AB=BC=CD=DE=EFとなるように6点A, B, C, D, E, F を取る。
∠XOY=20° のとき次の角の大きさを求めてみてください。
(1) ∠CBD (2) ∠FEX
こういう問題を入試で出したら大問題となるでしょうね。でも入社試験では出されるかもしれません。なぜなら、Microsoftの入社試験で次のような問題が出されたからです。
(M) ∠Bが直角の三角形ABCがあり、頂点Bから対辺に垂線BHを下ろす。BH=6, AC=10 のとき△ABCの面積を求めよ。
試験問題を作る側はその問題が成り立っているかまで考えるので気付けますが、解答者はその問題が成り立っている前提で解きますよね。だから多くの場合、気づかないと思います。
問題の答えは
(1) 60度
(2) 問題が成り立っていません。なぜなら ∠EDY=100° なので点Fは存在しません。底角が100度の三角形は存在しませんね。三角形の内角の和は180度です。
※ 平行線公理を使いたいので "ユークリッド平面" という表現をしました。
(M)問題は解けましたか。この問題をどう捉えたかですが、問題に不備があるので条件を付けないと解答できません。たぶん、そこが問題なのだと思います。解答者がどう考え、どう解いたかを試しているのだと思います。
問題の不備というのは、考えている空間が提示されていない点です。もしもユークリッド平面が前提なら、問題に当てはまる図形は存在しません。角Bが直角なので辺ACは三角形ABCの外接円の直径になります。半径が5なのだからBH=6はあり得ませんね。辺角大小定理に反するからです。▢
(ただの雑談)
企業の採点官でないので以下は憶測です。
企業ということを考えるとカスタマー対応はとても大切です。「問題に不備があるので解答不可」のような態度で顧客対応してしまったら、もう二度と商品を買ってくれなくなります。なので出来る限り誠意を込めて問題に対処することになります。そのため問題を解決する手段を提示しながら解くことになると思います。
だが研究員であるならはっきりと不備は指摘すべきで、優れた研究員なら問題を解決させるための提案も出してほしいものです。
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