この本は 小針晛宏(こはり あきひろ)著『数学の七つの迷信』です。
【七つの迷信】
1.数学はむつかしく、数学のできる人は頭がよい。
2.数学は計算技術である。
3.記号は文字ではなく、数式は言葉でない。
4.公理は絶対自明の理である。
5.数学は答の決まった問題を解くことである。
6.数学は頭の体操として人間に役に立つ。
7.数学と政治は無関係。
※ pp.22-23「数学についてのいくつかの迷信」からの抜粋
小針氏の死を悼んで、いくつかの雑誌に生前発表されてたものを数学者の森 毅さんが編纂したようです。本のタイトルの元となった「数学についてのいくつかの迷信」は『数学セミナー』1968年4月号, 5月号に掲載されたものです。
七つの迷信から生まれる七つの大罪(pp.22-37)という気になる副題をつけて論じられていますが、掲載誌および掲載号から理工学部の新入生へ向けてのメッセージかと思います:
「入学するために、懸命に勉強した数学とこれからはじまる数学は違いますよ」
と言いたかったのだと思います。▢
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