スキーやスノボをたのしむ人は、ゲレンデ(整備された滑走斜面)の平均斜度、最大斜度が気になると思います。もちろん、脚前(腕前)に自信のある人はスピードをセイブして滑るから気にならないかもしれませんね。
さて平均斜度ですが、もっとも単純な平均斜度は斜面の始まりから終わりまでを直線で結んだときの傾きから求めていると思います。実際には、夏場に斜面の中央を通るようにフォールライン(ものが自然に落ちていく線)を折れ線で結んで算出しているかもしれませんね。
一方の最大斜度は上級者が実際に滑って測るか、スノーモービルに乗って測っていると思います。最大となるようなところでフォールラインに沿ってちょっと滑れば測定は可能です。
もしもフォールラインが関数 y=f(x) のグラフで表せるのなら平均斜度は平均変化率から角度を算出したもので、最大斜度は微分係数の最大値を角度に変換したものです。スキー場の大きさからみるとスキー板の長さは無視できるので、そのスキー板の瞬間瞬間の傾きが微分係数に相当し、その最大値から最大斜度が求められます。角度を算出するときには tan を考えることになります。正しくは逆tan関数です。
微分の話をするときにはこれが頭に浮かびますが、スキーやスノボをしない人には伝わりにくいので、これで微分を導入したことはありません。▢
スキーの余談
スキーでフォールライン通りに滑走することはまずありません。ただただ加速するだけで危険です。大回り・小回りのターンによってスピードを抑えながらフォールラインに向かって滑走しています。競技でない限り、自分で操作できる(安全に止まれる)スピードが最適で気持ちいいと思います。斜度がきついを感じたら、大きい弧または連続する小回りでスピードがセイブできます。マンガなどでは木に衝突し止まるシーンが描かれますが、これは別世界への入口でしかありません。
スキーシーズンが到来し脚がうずうすしているかもしれませんが、毛ガニは怪我には気をつけて素敵なシュプールを描いてください。
(DEPAPEPEさんの "Spur(シュプール)" を聴くと、ニセコアンヌプリ山頂からの新雪をたのしみたくなります)
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