『理一の数学事始め』の「11.4 平行線の幾何(ユークリッド原論の第五公準と平行線公理【後】) 」の文末に書いた余談の再掲です。
受験勉強には役立たないと思いますが、趣味で数学をされている人には役立つと思い再掲することにしました。
余談 第5公準と平行線公理の同値性を理解するのは、易しくありませんでした。数学書は細かいことを省くことが多いので、それを埋めるのに合計6時間ほど掛かりました。
実際は次のような手順を行いました。数学書で証明の流れを理解し自分で書き出してみる。数学書を見ないようにし証明を書いてみる。理解はしているので、つっかえつっかえ書き、3分考えて書けないときは自分で書き出しておいた紙を見、確認したら見ずに書いてみる。しばらくしてからまた書いてみる。ゆっくりではあるが見ないで書けるようになったら、3時間ほどおいて証明を書いてみる。この頃には自分の言葉で書けるようになるので、細かいところに気づくようになります。この細かいところを埋めるのに時間が掛かるのです。数学書で確認しても書かれていません。翌日、証明を細かいことまで書いてみる。
このnoteは5日後に数学書を見ずに証明を書き上げました。これまで知らなかったことを書くときには、だいたいこのような流れです。定義や命題などの文言を書くときは数学書で確認しますが、その他は自分の言葉で書いています。
思い出し(out-put とか recall とか言われている)をすると、知識が整理されてやっと血肉になります。私はとかく時間が掛かります。この思い出しをちょっとした時間に行います。散歩とか散髪の間とかいろいろです。▮
伊原 康隆著『志学数学』はこれまでも紹介してきましたが、数学を学ぶにはとても参考になる本だと思います。
若い数学者ですが、学部生の頃から指導教官の新井朝雄教授(解析系)の著書に関わっていたと思います。
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