2021/03/10

85×85、47×43、69×71 のような掛け算なら、暗算できるようになります。

 85×85、47×43、69×71 「のような掛け算なら」と限定しての話です。

中学数学の雑談として以前から教えられていると思うのですが、改めて紹介します。式は3種類で、小学生にも使いやすいように次のように表現します。


いずれも二桁の掛け算です:

その1)○5×○5(中学生以上なら○5の2乗)なら、答えは

○ と (○に1を足した数) を掛けた数と25を並べる。25は5×5の答えです。

例1.85×85 ➡8×9=72 ➡ 答えは7225.電卓などで確認してください。

例2.35×35 ➡3×4=12 ➡ 答えは1225.

これで、15×15、55×55、95×95 もパッと出せますね。それぞれ225, 3025, 9025.


その2)○△×○▢(ただし、△+▢=10)なら、答えは

「○ と (○に1を足した数) を掛けた数」と「△と▢を掛けた数」を並べる。

例3.47×43 ➡4×5=20,7×3=21 ➡ 答えは2021.

例4.81×89 ➡8×9=72,1×9=9 (1桁のときは0を付けて09) ➡ 答えは7209.

コメント 気づいたと思いますが、これはその1)を含んでいます。
例えば、85×85 ➡8×9=72,5×5=25 ➡ 答えは7225.



その3)△0から前後に同じ1~3だけ離れている数の掛け算なら、答えは

△×△ー(離れている数)×(離れている数) です。

例5.69×71 ➡ 69 と 71 は 70 から前後に1だけ離れているから
         69×71=70×70-1×1=4900-1=4899.
  (70×70-1×1を暗算して 4899 を出します)

例6.93×87 ➡ 93 と 87 は 90 から前後に3だけ離れているから
   93×87=90×90-3×3=8100-9=8091.

例7.202×198 ➡ 202 と 198 は 200 から前後に2だけ離れているから
         202×198=200×200-2×2=40000-4=39996.

コメント 暗算ができるなら、前後に同じだけいくら離れていても使えます。

例えば、62×78=70×70-8×8=4900-64=4836.

さらに、例7で示したように、桁数に関係なく使えます。


なぜこのように計算できるのか。ここからが数学です。ですが、長くなったので次回3/13に回します。▢

【数学雑談】暗算できる式とその方法(問題提起編)で動画が見られます。
(2021.3.14 9:17以降視聴可)


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